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文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻11号

1998年11月発行

文献概要

短報

うつ状態で放火により自殺を図ったACTH単独欠損症の1例

著者: 京谷泰明1 佐藤倫明2

所属機関: 1播磨大塩病院 2市立加西病院内科

ページ範囲:P.1205 - P.1207

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 M. Bleulerが内分泌精神症候群endokrines Psychosyndromとして述べているように,内分泌疾患に伴う精神症状は,その慢性期において,一種の人格変化のような欲動,発動性,気分の障害を示すことが知られている1,2)。下垂体機能障害の1つであるACTH単独欠損症は,1954年Steinbergら6)が50歳の主婦の症例をTrue Pituitary Addison's Diseaseと記載したのが最初であり,その後,精神症状を示すものも多く報告されるようになった3〜5)
 今回我々は,放火にて自殺を図り入院となった患者を精査したところ,ACTH単独欠損症であることが判明した。ここにその経験を報告し,簡単に考察を加えたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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