icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻12号

1998年12月発行

文献概要

研究と報告

気分障害(大うつ病エピソード,遷延性)患者のECT前後における局所脳血流量の変化

著者: 大神博央1 穐吉條太郎1 森山民絵1 葛城里美1 山田久美子1 五十川浩一1 藤井薫2 中山晃一3 三宅秀敏3

所属機関: 1大分医科大学精神神経医学教室 2大村共立病院 3大分医科大学放射線医学教室

ページ範囲:P.1283 - P.1288

文献購入ページに移動
 【抄録】遷延化している気分障害・大うつ病エピソード患者3名を対象として99mTc-hexamethylpropyleneamine oximeとSingle Photon Emission Computed Tomographyを用いてElectroconvulsive Therapy治療前後の局所脳血流量を測定した。ROIはMATSUI & HIRANOアトラスをもとに左右併せて50個設定した。ECTにより抗うつ効果のあった2症例においては右海馬で若干脳血流量増加がみられたが,明らかに増加している部位はみられなかった。3例に共通してECTにより右上前部帯状回,左後部帯状回,左側頭葉において脳血流量減少がみられた。これはECTそのものの作用によると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?