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特集 精神病像を伴う躁うつ病および分裂感情障害の位置づけ—生物学的マーカーと診断・治療
精神病像を伴う躁うつ病および分裂感情障害の薬物反応性
著者: 森信繁1
所属機関: 1山形大学医学部精神神経医学講座
ページ範囲:P.147 - P.153
文献購入ページに移動近年の精神疾患に対する診断方法上の進歩の1つに,内分泌機能検査・脳画像検査などの生物学的マーカーによる診断が挙げられる。しかしながら,うつ病診断とdexamethasone suppressiontestや,アルツハイマー病診断と脳MRI検査との関係をみてもわかるように,精神症状や治療経過の観察とこのような検査結果を照らし合わせて総合的に検討することが,診断学上重要なのは明らかである。そこで今回筆者は,「精神病像を伴う躁うつ病および分裂感情障害の位置づけ」という課題に対して,薬物治療を行いながら病状経過を1〜12年の間観察しえた非定型精神病25名を対象に,薬物反応性という視点からの本疾患の位置づけを試みてみた。
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