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文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻2号

1998年02月発行

文献概要

研究と報告

22q 11.2欠失症候群(CATCH 22)の精神障害—自験5例の報告

著者: 岩井一正1 石原さかえ1 土渕精一1 松木秀幸1 田村敦子1 松岡瑠美子2

所属機関: 1東京女子医科大学神経精神科 2東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所循環器小児科

ページ範囲:P.167 - P.174

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 【抄録】心血管奇形,顔貌異常,鼻声などを呈する円錐動脈幹異常顔貌症候群など3つの類縁症候群に共通して,染色体22 q 11の微小欠失が見つかり,これに基づいてCATCH 22の呼称が提唱された。最近は22 q 11.2欠失症候群への改名も提案されている。これまで本症候群には精神分裂病をはじめ精神障害の合併が多いことが報告されてきた。本稿では精神科診療で観察された5例の精神障害を報告する。DSM-IVでは,精神分裂病3例,分裂感情障害1例などに該当した。内因性精神病圏に該当する4例はすべて分裂病症状を呈しており,経過は寛解度が悪く,退行しやすく,また感情病的な揺れが残りやすい。ほとんどの例で社会水準は低下した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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