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文献概要
巻頭言
メンタルヘルスと精神医学—医学は健康学の一分野である
著者: 吉川武彦1
所属機関: 1国立精神・神経センター精神保健研究所
ページ範囲:P.348 - P.349
文献購入ページに移動 人は,病気に陥るとはじめて健康のありがたさに気づくという。では,病気と健康は対概念なのであろうか。これをいくつかのたとえでもって考えてみたいと思う。
その1は,『健康から病気への跳躍』をすると考えてみたい。これは,あたかもお互いに世界の違う岸辺にいて,対岸のほうが気持ちよさそうだという“隣の芝”現象よろしく,まだ橋のかかっていない川を飛び越えてしまうものといえる。もちろん,そこに自己決定が潜む時もあろうが,多くは気づかぬままに飛び越える。“こっちの水は甘いよ”という誘いに乗り,幽冥境を異にしてしまう。
その1は,『健康から病気への跳躍』をすると考えてみたい。これは,あたかもお互いに世界の違う岸辺にいて,対岸のほうが気持ちよさそうだという“隣の芝”現象よろしく,まだ橋のかかっていない川を飛び越えてしまうものといえる。もちろん,そこに自己決定が潜む時もあろうが,多くは気づかぬままに飛び越える。“こっちの水は甘いよ”という誘いに乗り,幽冥境を異にしてしまう。
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