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雑誌詳細

文献概要

研究と報告

身体合併症治療困難例からみたMPUの意義と問題点

著者: 野村総一郎12 重村淳1 桑原達郎1 木村淑恵1 三賀史樹1 横山章光1

所属機関: 1国家公務員共済組合連合会立川病院神経科MPU 2現,防衛医科大学校精神科学講座

ページ範囲:P.375 - P.380

 【抄録】精神疾患に身体疾患が合併した場合の医療システムには様々の方式が可能と思われるが,その1つとして精神科が管理責任を持ち,全科が参画する合併症治療専門ユニットMPU(medical psychiatry unit)がある。立川病院では1991年から我が国唯一のMPUを運営している。そこで経験した治療困難例を,(1)精神身体の両面が等しく重篤,(2)治療途中より身体面のみが著しく重症化,(3)慢性医療対応が主体で長期入院を要した,の3タイプに分け,各々の代表例を述べて考察を加えた。その結果,MPUでないと対応困難な症例が存在すること,現システムには構造上の問題点もあることを指摘し,合併症医療システム構築に関する提案を行った。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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