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雑誌詳細

文献概要

研究と報告

若年発症の摂食障害患者の検討

著者: 切池信夫1 金子浩二1 池永佳司1 永田利彦1 山上榮1

所属機関: 1大阪市立大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.389 - P.394

 【抄録】13歳以下で発症した若年発症の摂食障害24例(女性)について検討した。調査時の平均年齢は15.0歳,初発年齢は平均13.4歳,罹病期間は平均1.6年であった。初潮について,4例が未初来で,ほかは平均11.8±0.9歳(10〜13歳)であった。診断については,18例(75%)がanorexia nervosaで,このうち10例が摂食制限型,2例が過食/浄化型,6例は特定不能の摂食障害であった。他の6例(25%)はbulimia nervosaで,このうち4例が浄化型,1例は非浄化型,他の1例は特定不能の摂食障害であった。各症例の発症した契機や状況についてみると,ダイエットによる者は14例(58%),食思不振や食後の腹部膨満感,受験,いじめなどの状況による者が10例(42%)であった。これらの結果について若干の考察を加えた。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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