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文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻4号

1998年04月発行

短報

Paroxysmal kinesigenic choreoathetosisの1症例

著者: 伏見雅人1 三島和夫1 清水徹男1 菱川泰夫1

所属機関: 1秋田大学医学部精神科学教室

ページ範囲:P.415 - P.418

文献概要

 Paroxysmal kinesigenic choreoathetosis(以下,PKC)は,急激な随意運動の開始によって誘発される一過性の強直性けいれん発作症である。発作部位は,四肢や軀幹に多いが,時には顔面に及ぶこともある。発作の性状は,ジストニー様運動が主体であるが,ヒョレア様もしくはアテトーゼ様の不随意運動を伴うことが多い。
 Gowers3)や呉2)の報告以来,このような症例が,paroxysmal kinesigenic choreoathetosisのほか,conditionally responsive extrapyramidalsyndrome,kinesthetic or kinesigenic reflexepilepsy,dystonic seizures induced by movementなどの様々な名称で報告されている。PKCの病態生理はまだ不明であるが,本症を随意運動に伴う運動覚刺激により惹起される反射性てんかんであるとする見解8)と,何らかの錐体外路系機能障害による不随意運動であるとする見解7)とがある。本報告では,我々の施設でPKCと診断された1症例の臨床特徴,発作の画像記録および発作時の脳波記録を提示し,PKCの病態に関して若干の考察を加える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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