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文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻4号

1998年04月発行

資料

口腔内に限局するセネストパチーの臨床的検討

著者: 和気洋介12 藤原豊3 青木省三14 黒田重利1

所属機関: 1岡山大学医学部神経精神医学教室 2岡山県立岡山病院精神科 3恵風会高岡病院 4現,川崎医科大学精神科学教室

ページ範囲:P.437 - P.440

文献概要

 身体の特定の部位に限局して,奇妙な異常感覚を持続的に訴える一群の症例はセネストパチーと呼ばれている。これら体感の障害は精神分裂病,うつ病,器質性疾患などの1症状として現れる広義のセネストパチーと,異常感覚のみが単一症状性に持続する疾患概念としての狭義のセネストパチーとが区別されている5)。セネストパチーは頭部,口腔内,胸腹部,四肢,皮膚などに限局し,持続的にまた執拗に訴えられることが多いが,特に口腔内の異常感覚を訴えるものは頻度も多く,歯科で対応に苦慮しているのが現状である。
 今回,我々は口腔内の奇妙な異常感覚を主症状として狭義のセネストパチーに位置づけられると思われた18症例について,その臨床的特徴を検討し,診断的位置づけ,薬物反応性,歯科との協力関係のあり方などを考察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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