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研究と報告
文献概要
【抄録】無告知投薬の実情を把握するために1民間精神科病院外来での調査を行った。外来患者の約1%に実施され,精神分裂病患者に対する抗精神病薬と,アルコール依存症者への抗酒剤がおよそ6対4の比率であった。年齢は18歳から87歳まで,投薬期間も数か月から20年までと,多様であり,高齢者と女性を除くと,いずれも大過なく就労を果たしていた。投薬者はほとんどが母親か妻であり,無告知投薬に対する家族の反応は,大別すると7割が「大助かり」,残りが「仕方がない」であった。無告知投薬をインフォームド・コンセントと患者のQOLの両面から論じ,これを克服するための法的・社会的対策を考察するとともに,この種の投薬をする臨床医を一方的に糾弾することの非を強調した。
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