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文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻6号

1998年06月発行

研究と報告

対人恐怖症の治療反応性について—森田療法の立場から

著者: 野田寿恵13 北西憲二23

所属機関: 1関東逓信病院精神科 2成増厚生病院 3東京慈恵会医科大学精神医学教室第三病院

ページ範囲:P.599 - P.606

文献概要

 【抄録】入院森田療法での対人恐怖症の治療反応性について,従来の症候論的分類とともに,入院に至るまでの社会適応の変遷から検討した。変遷のパターンは4種類に分類することができた。パターン1は18歳以前に発症し階段状に適応が落ちたもので,治療経過は良かった。パターン2は19歳以上で発症し急激に適応が落ちたもので,ある程度の改善を示した。パターン3はパターン2と同様であるが18歳以下の発症,パターン4は発症前から適応が悪く発症後も変化しないもので,パターン3,4の治療経過は悪かった。このパターン分類は経過および転帰と密接な関係を認めた。治療の場で適応の変遷パターンが再現され,それに基づき治療経過の予測が可能であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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