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研究と報告
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【抄録】12施設4,882例の精神科入院患者を対象に新たに作成した多飲行動調査票に基づいて多飲行動評価を行い,多飲の頻度,多飲と関連する臨床的要因について検討した。972例,全例の20%でみられ,多飲は男性および喫煙者に有意に多かった。診断別では精神分裂病圏(21%),精神遅滞(31%),てんかん(32%)で多飲患者の頻度が高かった。薬物療法との関連では,多飲群では有意に抗精神病薬の1日の投与量が多く,ロジスティック回帰分析の結果では複数の向精神薬が多飲と関連していた。199例(4%)において多飲に対する何らかの予防策が行われていた。
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