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雑誌詳細

文献概要

研究と報告

大食症質問表Bulimic Investigatory Test, Edinburgh(BITE)の有用性と神経性大食症の実態調査

著者: 中井義勝1 濱垣誠司23 高木隆郎3

所属機関: 1京都大学医療技術短期大学部 2京都大学医学部精神科 3高木神経科医院

ページ範囲:P.711 - P.716

 【抄録】大食症質問表BITEを日本語訳し,171例の摂食障害女性患者と53例の健常女性を対象に神経性大食症診断への有用性を検討した。さらに京都府下の中学,高校,短大,企業の女性を対象に神経性大食症の実態調査を行った。神経性大食症と大食型神経性無食欲症は健常人と不食型神経性無食欲症に比し,症状評価尺度,重症度尺度ともに有意に高値であった。BITEは評価方法を工夫すれば神経性大食症の診断および実態調査に有用であることが明らかとなった。実態調査の結果,症状評価尺度20以上,重症度尺度5以上でかつ週2回以上大食のあるものを神経性大食症とすれば,その頻度は女子中学生で0.5%,女子高校生で0.4%,女子短大生で0.9%と推定された。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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