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文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻7号

1998年07月発行

研究と報告

治療前の精神分裂病者におけるMRI三次元画像計測による上側頭回容積の異常と事象関連電位P 300

著者: 平安明1 外間宏人1 小椋力1 大田裕一1 新垣元1 安里尚彦1 山口慶一郎2

所属機関: 1琉球大学医学部精神神経科学講座 2琉球大学医学部放射線科

ページ範囲:P.737 - P.744

文献概要

 【抄録】抗精神病薬療法をまったく受けていない精神分裂病者(N=8)と性・年齢を対応させた健常対照者(N=8)についてMRI三次元画像計測により上側頭回容積を計測した。同時に音刺激を用いたオドボール課題遂行中のP300成分を記録した。精神分裂病者は健常者に比較して左上側頭回の容積が小さかった。上側頭回を第一次聴覚領を含む前部とplanum temporale,Wernicke言語領を含む後部に分けて検討した結果,左後上側頭回の容積が特に小さかった。P300の潜時・振幅には健常者との間に差がなく,P300異常に先行して上側頭回異常が出現する可能性が考えられた。MRIとP300所見,これらと精神症状などとの間に相関は見いだせなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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