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文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻9号

1998年09月発行

研究と報告

頭頂葉症候群で発症したクロイツフェルト・ヤコブ病の1臨床例

著者: 石川裕子1 岡田真一1 熊切力1 野垣理穂2 小松尚也1 内田佳孝3 野田慎吾1 山内直人1 児玉和宏1 佐藤甫夫1

所属機関: 1千葉大学医学部精神医学教室 2上武病院精神科 3千葉大学医学部附属病院放射線部

ページ範囲:P.923 - P.929

文献概要

 【抄録】頭頂葉症状にて発症したクロイツフェルト・ヤコブ病の1臨床例を報告した。患者は初診時49歳,右利き,男性。当初の約9か月間は,構成失行・視空間障害・Gerstmann症候群などの両側頭頂葉症候群と軽度健忘失語などを認めたが,全般痴呆はみられなかった。WAIS-R TIQ 59(VIQ73,PIQ 50),MMSE 22点。画像上,MRIでは軽度の頭頂葉萎縮,18F-FDG-PETでは左優位の両側頭頂-側頭葉の糖代謝低下を認めた。しかしその後,6か月で全般痴呆に移行し,さらにミオクローヌス,把握反射,錐体路徴候などの神経症状を認め,脳波上PSDを認めた。経過2年4か月で,現在は失外套状態である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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