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文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻9号

1998年09月発行

研究と報告

精神分裂病の症状構造—PANSSを用いた因子分析的研究

著者: 山科満1 林直樹1 五十嵐禎人1 大塚直尚1 黒木規臣1 安西信雄1 風祭元1

所属機関: 1東京都立松沢病院

ページ範囲:P.951 - P.957

文献概要

 【抄録】精神分裂病患者174名を対象として精神症状を陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)を用いて評価し,因子分析を行った。その結果,精神分裂病の精神症状を構成する5因子として,陰性症状,妄想/現実曲解,興奮/緊張病症状,認知・思考障害,抑うつ/不安が見いだされた。精神分裂病の症状をこれらの5つの症状群に分類することは,評価尺度にPANSSを用いて因子分析を行った先行研究の結果にほぼ合致しており,ある程度の普遍性があるものと考えられた。また,この分類は,伝統的な精神分裂病の症状論や臨床経験から検討を加えた結果,一定の妥当性のあることが示された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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