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文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻9号

1998年09月発行

短報

覚醒剤中毒後遺症としてみられた自閉,無為,情意鈍麻にリスペリドンが著効した1例

著者: 松本好剛1 横山尚絵1 谷直介2

所属機関: 1精華園 2京都府立医科大学精神医学教室

ページ範囲:P.994 - P.996

文献概要

 5年以上の覚醒剤長期乱用と症状遷延,再燃例の発生には密接な関係があることが報告されている5)。また向精神薬投与後,症状が消失しても,一部には無為,感情鈍麻,一般的な労働意欲や挑戦意欲の低下amotivational syndrome(動因喪失症候群)を来し,一見して自閉,無為,情意鈍麻を主とする慢性分裂病とほとんど差がない状態に移行する例もしばしば見受けられる2,6)。今回我々は同様の症例を経験し,従来の薬剤が比較的効果を発揮しにくかった陰性症状に有効であることが指摘されている4)リスペリドンを使用し,症状の著明改善を認めたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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