文献詳細
文献概要
シリーズ 日本各地の憑依現象(6)
群馬のオサキ憑き
著者: 後藤忠夫1
所属機関: 1後藤内科神経科医院
ページ範囲:P.1015 - P.1018
文献購入ページに移動■オサキとの出会い
私は1955(昭和30)年,高崎市にある病院で一人の患者と出会った。60歳近い女性である。7月の暑い日,郊外にある饅頭屋に行った。その帰り道激しい頭痛がし,家に帰ると寝込んでしまった。翌日,オサキが愚いたと言い出した。饅頭屋はオサキモチで,そこでオサキが憑いてきたという。6匹のオサキが身体に憑いていると言い,家族に連れられて来院したのである。この時,オサキとは何であるかわからず,私は病院に働く人,近隣の人に聞いて歩いた。この日以来私はオサキと付き合い,今日に至っている。この間に私の知りえたものの一部を以下に述べる。
私は1955(昭和30)年,高崎市にある病院で一人の患者と出会った。60歳近い女性である。7月の暑い日,郊外にある饅頭屋に行った。その帰り道激しい頭痛がし,家に帰ると寝込んでしまった。翌日,オサキが愚いたと言い出した。饅頭屋はオサキモチで,そこでオサキが憑いてきたという。6匹のオサキが身体に憑いていると言い,家族に連れられて来院したのである。この時,オサキとは何であるかわからず,私は病院に働く人,近隣の人に聞いて歩いた。この日以来私はオサキと付き合い,今日に至っている。この間に私の知りえたものの一部を以下に述べる。
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