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特集 記憶障害の臨床
ワーキングメモリーとその障害—アルツハイマー型痴呆とうつ病
著者: 鹿島晴雄1 坂村雄1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部精神神経科学教室
ページ範囲:P.23 - P.28
文献購入ページに移動 ワーキングメモリー(working memory)は神経心理学において現在,大きな関心を集めている概念である。本稿では,まずワーキングメモリーに関する認知心理学的な背景を述べ,次いでアルツハイマー型痴呆(以下AD)とうつ病におけるワーキングメモリーの障害に関する研究を紹介する。精神分裂病のワーキングメモリーの障害に関しては近年極めて多くの報告がなされており,さらに誌面の関係もあり本稿では取り上げなかった。精神分裂病のワーキングメモリーに関しては文献19,20,27とその引用文献を参照いただきたい。
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