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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻10号

1999年10月発行

文献概要

研究と報告

地域住民を対象としたDSM-IV診断基準による睡眠障害の有病調査について

著者: 土井由利子1 簑輪眞澄1 内山真2 金圭子2 渋井佳代2 亀井雄一3 大川匡子2

所属機関: 1国立公衆衛生院疫学部 2国立精神・神経センター精神保健研究所精神生理部 3国立精神・神経センター国府台病院

ページ範囲:P.1071 - P.1078

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【抄録】 1998年,我々は,20歳以上の一般住民817人を対象に国際比較可能な標準化された診断方法を用い睡眠障害に関する有病調査を行った。ピッツバーグ睡眠質問票日本語版を用いた一次調査では不眠症あるいは睡眠の質の悪さを有する者はそれぞれ15.9%,18.8%であった。睡眠障害陽性者のうちの専門医による臨床面接に同意した36人のうち27人にDSM-IVに基づく睡眠障害(35診断)が認められた。睡眠障害を有する者のうち医療機関を受診していた者の大部分が内科を中心に受診しており,また,睡眠障害ありと診断された者の約3人に1人は医療機関を全く受診していなかった。以上より,医療従事者および一般住民への睡眠障害に対する啓蒙の必要性が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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