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研究と報告
在宅高齢患者と介護者におけるQOLと家族環境についての研究
著者: 渡辺俊之1
所属機関: 1東海大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.1079 - P.1086
文献購入ページに移動【抄録】 在宅高齢患者と家族を対象として,Barthel Index(BI),自己記入式QOL質問表(QUIK),Family Environment Scale(FES)を用いて高齢患者,家族のQOLと家族環境を検討した。在宅高齢患者のQUIK合計点は13.2で「やや不良」の領域であった。患者家族のFESでは表出性が有意(p<0.05)に高く,活動娯楽志向性が有意(p<0.005)に低かった。高齢患者のQUIK合計点はFESの凝集性(-0.52),表出性(-0.36),組織性(-0.47)と負の相関を示した。介護者のQUIK合計点は,凝集性(-0.5),表出性(-0.18),組織性(-0.41)と負の相関を示したが,対照群では相関を認めなかった。
家族が高齢患者を抱えると,凝集性,表出性,組織性といった家族特性が,患者と介護者のQOLに強く影響してくることを示唆している。
家族が高齢患者を抱えると,凝集性,表出性,組織性といった家族特性が,患者と介護者のQOLに強く影響してくることを示唆している。
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