icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻11号

1999年11月発行

文献概要

研究と報告

維持透析を必要とする精神疾患患者2症例とそのケースマネジメント

著者: 大野直規1 高橋恵2 大谷健2 小阪憲司2

所属機関: 1現,横浜市立大学医学部附属浦舟病院神経科 2横浜市立大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.1209 - P.1213

文献購入ページに移動
【抄録】 精神症状の悪化のため入院に至った慢性維持血液透析を行っている気分障害と健忘症候群の2症例を経験した。この2症例の経験から精神症状悪化の際の維持透析を受けている精神疾患患者の問題点,さらに総合病院や大学病院の精神科の役割と問題点を考察した。神奈川県では維持透析を行っている精神疾患患者で精神症状が悪化した際,治療が可能な病院がごく一部に限られていた。その原因としては,総合病院や大学病院の精神科では閉鎖病棟がなく,したがって閉鎖的処遇が困難というハード面の問題があった。このことは神奈川県だけでなく全国的な傾向であった。また,維持透析を行っている精神疾患患者が外来通院をするためのケースマネジメントの問題についても論じた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?