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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻11号

1999年11月発行

文献概要

短報

血管性痴呆に伴う抑うつ症状に無けいれん電気けいれん療法が奏効した1症例

著者: 宿南浩司1 山本茂人1 尾関祐二1 山田尚登1

所属機関: 1滋賀医科大学精神医学講座

ページ範囲:P.1233 - P.1235

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はじめに
 電気けいれん療法(ECT:Electroconvulsive therapy)は,うつ病および精神分裂病などの精神疾患に対し有効な治療法であり3,5),その安全性・有効性は治療法として十分選択されうるレベルにある。
 一方,多発性脳梗塞に伴う抑うつ状態に対する抗うつ剤の効果は乏しいとされ2),通常,治療に困難を伴うことが多い。
 今回我々は,抗うつ剤によって軽快せず,ECTにて抑うつ状態の著明な改善がみられた血管性痴呆(抑うつ気分を伴うもの)の症例を経験した。国内ではこれまでに痴呆に伴う抑うつ気分に対するECTの効果についての報告はなく,このような患者において選択すべき1つの治療法になると思われるので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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