文献詳細
短報
間歇的に意識障害を来した神経性大食症の1例—Refeeding syndrome(Solomon,1990)再考
著者: 藤原広臨1 中山道規1 後藤健文1 野村総一郎1
所属機関: 1防衛医科大学校精神科
ページ範囲:P.1331 - P.1334
文献概要
神経性大食症(過食嘔吐タイプ)にて低ニコチン酸血症,低サイアミン血症,電解質異常(低リン血症,低カリウム血症)を認め,約2週間にわたり間歇的な意識障害を呈した症例を経験したのでその病因や治療上の留意点について検討し報告する。意識障害の経過が「間歇的」であり,これはpellagraに特徴的な所見であることから,本例の精神症状の主たる要因は低ニコチン酸血症であったと考えられたが,その他の要素による影響も軽視できなかった。
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