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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻2号

1999年02月発行

短報

薬剤惹起性ジスキネジアが疑われていた高齢発症のHuntington病散発例

著者: 引地充1 氏家寛2 修多羅正道1

所属機関: 1高見病院 2岡山大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.181 - P.183

文献概要

 高齢者に急性または亜急性に生じた不随意運動を診断する場合,脳血管障害や変性疾患などとともに,服用中の薬剤により惹起されている可能性を念頭に置くことが一般的と考えられる。特に高齢者においては多施設から投薬されていることも多く,薬物の副作用も生じやすいという特徴もあるため,薬剤惹起性の症候を鑑別することは重要である。しかし,不随意運動を伴う変性疾患や代謝性疾患の中には,例外的な高齢での発症例や遺伝性疾患であるのに散発性に発症して非定型な経過をとる例がまれではあるが存在する。
 今回我々は,家族歴がなく71歳という高齢で亜急性発症の全身性不随意運動を呈し,その経過からは薬剤惹起性のジスキネジアが疑われたが,DNA診断によりHuntington病と確定診断された症例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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