icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻3号

1999年03月発行

展望

非アルツハイマー型変性痴呆の最近の動向

著者: 小阪憲司1 井関栄三1

所属機関: 1横浜市立大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.234 - P.246

文献概要

はじめに
 非アルツハイマー型変性痴呆Non-Alzheimer degenerative dementias(NADD)は,アルツハイマー型痴呆(ATD:アルツハイマー病AD+アルツハイマー型老年痴呆SDAT)以外の変性痴呆疾患の総称である。この名称は,1996年7月に大阪で開催されたInternational Conference on Alzheimer's Disease and Related Disordersで,小阪が企画したワークショップ“Differential diagnosis of non-Alzheimer degenerative dementias”で初めて用いられ,その前日に行われた座談会1),さらにその秋の雑誌Dementiaの特集1)でも取り上げられた。1997年のInternational Congress of Neuropathology(Perth)でも同じ名称のシンポジウムが組まれ,その特集がBrain Pathology(1998)に掲載された3)。また,1997年の第16回日本痴呆学会(横浜)でもシンポジウムとして取り上げられ,ごく最近Kosaka & Iseki2)が我が国のNADD研究の最近の進歩について,Psychiatry and Clinical Neurosciencesに報告している。このように,NADDが最近注目を浴びているので,NADDの動向を展望することにする。
 なお,NADDは表1のように分類されるので,以下この分類に従って述べることにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら