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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻3号

1999年03月発行

文献概要

短報

ドリンク剤飲用が発症の契機となったパニック障害の1例

著者: 門矢規久子1 西野直樹2 中井隆1 三田達雄1

所属機関: 1大阪府済生会中津病院精神神経科 2姫路北病院

ページ範囲:P.301 - P.303

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 パニック発作はパニック障害の基本症状であり,アンフェタミンやカフェインなど主に交感神経刺激作用を有する精神活性物質の急性中毒の症状でもある。またパニック障害患者では,コーヒーなどに含まれるカフェインに対する感受性が亢進しており,カフェイン摂取によりパニック発作が誘発されることが報告されている3)。しかし,我が国では物質によるパニック発作誘発の研究報告8)はほとんどない。我々は,カフェインを含有するドリンク剤の飲用を契機にパニック発作が出現し,さらに,コーヒー飲用や喫煙でもパニック発作が誘発され,パニック障害が結実したと思われた症例を経験した。本症例の臨床経過を呈示して,物質のパニック発作誘発性について考察を加える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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