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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻4号

1999年04月発行

研究と報告

未服薬Panic Disorderの事象関連電位

著者: 磯野浩12 岡島由佳2 岩波明2 上島国利2

所属機関: 1浴風会病院精神科 2昭和大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.389 - P.395

文献概要

【抄録】 ERPを用いてpanic disorder(以下PD)の精神生理学的特徴を検討した。対象はDSM-IVの診断基準を満たす未服薬のPD患者14例とし健常者14例を対照群とした。検査課題は,標準的な聴覚oddball課題を用いた。刺激は1,000Hz(85%)と1,200Hz(15%)の純音をランダムに呈示し,低頻度標的刺激に対し反応を求めた。脳波は,Fz,Cz,Pz,C3,C4から単極導出した。その結果,健常者と比較してPD患者では,標的刺激に対するN2潜時の短縮とN1振幅の増大がみられた。また,P3成分に有意な差はみられなかった。以上の結果よりPD患者においては,ERPの早期陰性成分に変化がみられる可能性が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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