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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻4号

1999年04月発行

文献概要

短報

クローン病の身体症状悪化に伴い精神症状が出現した1例

著者: 大原一幸1 松村裕1 大橋直哉1 好井陽子1 湖海正尋1 高内茂1 守田嘉男1

所属機関: 1兵庫医科大学精神神経科

ページ範囲:P.437 - P.439

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 リエゾン医学にかかわる精神科医にとって,潰瘍性大腸炎に伴う精神症状を経験することはまれではないが,今回我々は,同じく炎症性の腸疾患の1つであるクローン病に伴い精神症状を示した症例を経験した。本例は,人工栄養による厳しい自己管理をしていたにもかかわらず,クローン病の腹痛,下血が出現し,それを誘因として,被害妄想,精神運動興奮などの精神症状が出現した。またクローン病の身体症状が改善するにつれ精神症状も消退した。本例を単に急性の短期反応精神病あるいは症状精神病と理解するだけではなく,患者自身のクローン病とのかかわり方を人間学的見地から理解することも必要と考えられた。若干の考察を加え報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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