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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻5号

1999年05月発行

研究と報告

発症後結婚した精神分裂病女性患者15例の婚姻状況の長期経過

著者: 古橋裕子12 吉田文子1 森山成彬1 斉藤雅1

所属機関: 1八幡厚生病院 2現,北千住和光ビルクリニック

ページ範囲:P.477 - P.485

文献概要

【抄録】 同一主治医が10年以上治療し,発症後に結婚した精神分裂病女性15例の長期経過を報告した。初婚で7名が離婚,うち4名が再婚し3名が現在も結婚継続中であった。離婚は出産や怠薬による再入院例が多く,結婚,妊娠および出産後の服薬は不可欠だと思われた。18回の出産,19人の挙児のうち帝王切開は2人のみで,他は経腟分娩であり,乳児にも異常はなかった。母乳を与え続けた例でも成育に異常はなかった。結婚に際しては,相手に病気を告げておくのが望ましいが,画一的でなく柔軟な対応をし,そのかわり,いったん結婚が決まれば再入院防止に向けて万全の支援対策をとることが肝要だと思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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