文献詳細
研究と報告
被虐待体験を持つ境界性人格障害の2成人例
著者: 中村曜子1 中田潤子1 飯嶋宏枝1 三田のりこ1 笠原敏彦1
所属機関: 1国立国際医療センター精神科
ページ範囲:P.495 - P.500
文献概要
心的外傷を負った人の治療法として,安全性の確保が第1条件と言われている。しかし,過去に最も安心できるはずの母親から慢性的に虐待されると,他者を信頼したり依存することが不安を引き起こすため,治療関係の形成や維持も困難であった。こうした症例といかに治療同盟を結ぶかが大きな課題として残された。
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