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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻5号

1999年05月発行

文献概要

研究と報告

神経性無食欲症と腫瘍壊死因子-α(TNF-α)

著者: 中井義勝1 濱垣誠司2 高木隆郎3 栗本文彦4

所属機関: 1京都大学医療技術短期大学部 2京都大学医学部精神科神経科 3高木神経科 4三菱化学ビーシーエル

ページ範囲:P.501 - P.504

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【抄録】 腫瘍壊死因子-α(TNF-α)は,種々の免疫活性や代謝作用を有するサイトカインであり,実験動物の悪性腫瘍や慢性炎症時の体重減少に関与する。神経性無食欲症(AN)女性患者20例と健常女性(N)20例を対象に,血漿TNF-αおよびその可溶性受容体sTNF-RIとsTNF-RII濃度を鋭敏な測定系を用いて測定した。また体脂肪量と血漿レプチン濃度を測定した。血漿TNF-αとsTNF-RII濃度はAN群でN群に比し有意に高値であった。体脂肪量と血漿レプチン濃度はAN群でN群に比し有意に低値であった。TNF-αはsTNF-RIIと正の相関を,体脂肪量およびレプチンと負の相関を示した。AN患者に高TNF-α血症の存在することを報告し,その意義について考察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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