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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻6号

1999年06月発行

文献概要

短報

やせ薬(Fenfluramine)の離脱症状として錯乱状態を呈した1例

著者: 中西重裕1 吉野祥一1 甲斐利弘1 池永佳司1 中西亜紀2 赤埴豊1

所属機関: 1大阪市立総合医療センター精神神経科 2大阪市立弘済院付属病院精神内科

ページ範囲:P.661 - P.664

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 近年,若年女性を中心にダイエットが注目を浴びている。現在ダイエットを目的とした医薬品は日本では認可されておらず,病的肥満の治療薬としてβ-アドレナリン系を刺激して食欲を抑制するマジンドールだけが認められている。しかしダイエット先進国の欧米では,セロトニン作動薬のフェンフルラミン,そしてマジンドール同様β-アドレナリン作動薬であるフェンテルミンが幅広く使用されてきた。今回我々は,中国製フェンフルラミンを個人輸入し2年8か月にわたり内服し,内服中止後約2週目より不眠,多弁,感情不安定,易刺激性といった症状に始まり,1か月後に錯乱状態を呈した症例を経験したので,若干の考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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