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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻7号

1999年07月発行

研究と報告

心理・社会的要因が知的評価スケールに及ぼす影響—老人性痴呆疾患センターでの検討

著者: 小川栄一1 佐々木直美1 川邊浩史1 柿木昇治1 菊本修2 好永順二3

所属機関: 1広島修道大学人文学部心理学教室 2いでしたクリニック 3社会保険広島市民病院神経科・老人性痴呆疾患センター

ページ範囲:P.719 - P.725

文献概要

【抄録】 社会保険広島市民病院神経科・老人性痴呆疾患センターに来院した患者595例に改訂長谷川式簡易知能評価スケール(改訂長谷川式),Mini-Mental State Examination(MMS)およびN式精神機能検査(N式)を施行し,知的評価スケールと学歴,同居形態,家庭内での役割との関連を検討した。すべての知的評価スケールにおいて,「低学歴」,「子どもと同居」,「家庭内での役割なし」の群で有意に知的機能が低いという結果を得た。この結果より,知的機能の低下を防止するためには,①若い時に高い教育を得ていること,②子どもと同居せず自立すること,③生活の中で自己のするべき役割があること,が重要であることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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