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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻7号

1999年07月発行

短報

暴力を伴う精神分裂病の強迫症状に対するClomipramineの効果について

著者: 須田潔子1 林直樹2

所属機関: 1東京都立松沢病院精神科 2東京都精神医学総合研究所精神病理学部門

ページ範囲:P.751 - P.753

文献概要

 精神分裂病の部分症状として,しばしば治療困難かつ予後不良な強迫症状が出現することが古くから知られている4)。その中に,強迫症状の完結のために他者を巻き込み,思い通りにならないと他者に激しい暴力を繰り返す「他者巻き込み型」と記述される症例が存在する7)。その執拗さと暴力のために,患者は身近な対人関係に破綻を来し,病棟生活においてすら周囲は対応に苦慮することが少なくない。今回我々は,抗精神病薬による維持療法に加えて,clomipramine(以下CMI)の追加投与により,精神分裂病の強迫症状およびそれに由来すると考えられる激しい暴力行為を改善させることができた2症例を経験したので,ここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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