icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻8号

1999年08月発行

文献概要

研究と報告

女子高校生における摂食障害傾向と環境要因との関連

著者: 小林由美子1 松岡恵子2 栗田広1

所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科精神保健学教室 2国立精神・神経センター精神保健研究所成人精神保健部

ページ範囲:P.821 - P.829

文献購入ページに移動
【抄録】 都市部と郡部の女子高校生306名に,Eating Disorder Inventory-91(EDI-91)と環境要因に関する質問紙を施行した。EDI-91の因子「摂食異常」「やせ願望・体型不満」の合計点を摂食障害傾向得点とし,環境10要因(「居住地域」「親密度・支持機能」「競争志向・圧迫感」「攻撃性」「積極的な学内活動」「学業・将来への不安」「学校ストレス」「親密な友人関係」「外見重視」「女性の自立・社会参加」)との関連を調べた結果,摂食障害傾向得点と関連していたのは「外見重視」と「学業・将来への不安」であった。これより女子高校生の摂食障害傾向は評価希求の現れと考えられ,女子高校生において「やせていること」が社会的評価基準として浸透していることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?