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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻8号

1999年08月発行

文献概要

研究と報告

痴呆または健忘障害を合併したアルコール依存症者の予後調査

著者: 三富陽子1 松下幸生2 中根潤2 町田順子1 吉本笑子1 池田保夫1 樋口進2 白倉克之2

所属機関: 1国立療養所久里浜病院看護部 2国立療養所久里浜病院精神科

ページ範囲:P.831 - P.837

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【抄録】 国立療養所久里浜病院に入院した83例の痴呆または健忘障害を合併したアルコール依存症者の断酒予後について検討した。83例中79例より回答が得られ,8例の死亡が確認されたため,71例を対象として,飲酒状況や健康状態,退院後の入院の有無などについて検討した。飲酒状況に関しては,途中の再飲酒を含めると調査時点で64.8%が断酒していた。予後に影響すると考えられる要因のうち,入院中の外泊回数,退院後の精神科通院の有無などが治療効果に関与する可能性が示唆された。痴呆または健忘障害を合併したアルコール依存症者の断酒予後は,比較的良好であり,このような一群の患者もアルコール依存症医療における治療対象となりうることを示唆した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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