研究と報告
一般者を対象とした精神分裂病に関する疾患教育プログラムの作成(第2報)—疾患教育の受講者を対象にしたアンケート調査の結果
著者:
原田誠一12
岡崎祐士2
増井寛治3
高桑光俊4
佐々木司5
高橋象二郎6
飯田茂7
影山隆之8
所属機関:
1東京逓信病院精神科
2三重大学医学部精神神経科学教室
3東京都立墨東病院神経科
4成仁クリニック
5帝京大学溝口病院
6東京都立多摩総合精神保健福祉センター
7松風荘病院
8大分県立看護科学大学精神看護学
ページ範囲:P.937 - P.945
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【抄録】 筆者らは,一般者を対象とした精神分裂病に関する疾患教育プログラムを作成した。このプログラムは,分裂病についての様々な情報を青年期の一般者に伝えて,分裂病の1次・2次予防の実現に寄与することを目指している。第1報では,筆者らが独自に作成した教材用のパンフレットの内容を紹介したが,今回の第2報では,疾患教育プログラムの受講者を対象として施行したアンケート調査の結果を報告する。アンケートでは,①疾患教育の内容に興味・関心を抱いたか否か,②理解可能であったかどうか,③有用性を感じたか否か,④分裂病に関する疾患教育を行う必要性についての意見,⑤疾患教育によって「不安の発生」などの副作用が生じた人の割合と,不安をおぼえた人の特徴,などを調べた。加えて,本法の有効性,限界,危険性について考察した。