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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻9号

1999年09月発行

文献概要

研究と報告

NPSLEの診断と治療効果判定における脳波およびMR検査の有用性に関する検討

著者: 石月正憲1 鈴木利人2 安部秀三1 山川百合子1 白石博康2 赤間高雄3

所属機関: 1筑波大学附属病院精神神経科 2筑波大学臨床医学系精神医学 3筑波大学臨床医学系リウマチアレルギー内科

ページ範囲:P.967 - P.973

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【抄録】 全身性エリテマトーデス(SLE)に基づく中枢神経障害(neuropsychiatric SLE:NPSLE)における脳波およびMRI検査の有用性について検討した。対象はSLEの診断で脳波検査またはMR検査を施行された53例で,CarbotteらのNPSLE診断基準を用いて3群に分類した。脳波検査では基礎活動の徐波化を示す傾向を認め,精神神経症状が活発な早期に測定すると異常所見の出現が有意に高かった。また精神神経症状の軽快により脳波所見が有意に改善した。MR検査はmajor NPSLEにのみ脳萎縮像を認めたが,精神神経症状の差異に関して有意差は認めなかった。以上より,今回の検討ではNPSLEの脳波検査は治療効果の判定や精神神経症状の評価に有効であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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