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文献詳細

雑誌文献

精神医学41巻9号

1999年09月発行

研究と報告

Benzodiazepine系薬剤により偶発性低体温症を来した3例

著者: 赤沼のぞみ12 有馬邦正23 木村通宏24 國弘敏之5 堀彰2 宇野正威2 高橋清久2

所属機関: 1現,東京医科歯科大学医学部神経精神医学教室 2国立精神・神経センター武蔵病院精神科 3現,東京都精神医学総合研究所 4現,順天堂大学医学部精神医学教室 5国立精神・神経センター武蔵病院放射線診療部

ページ範囲:P.975 - P.981

文献概要

【抄録】 偶発性低体温症は,原疾患なく急性に深部体温が35℃以下に低下する病態を指し,救急疾患の1つである。今回筆者らは,benzodiazepine系薬剤(BDZ)の単回投与により偶発性低体温症を来した3症例を経験したので報告した。2例は精神分裂病で精神外科手術後長期経過しており,1例はMarchiafava-Bignami病であった。3例に共通してみられたのは,脳の組織欠損,加齢および身体機能の予備力の低下,向精神薬の併用あるいは長期服用歴の3点であった。これらが背景要因になり,BDZの少量投与を誘因として偶発性低体温症が出現したと考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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