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皮膚電気活動と家族の感情表出
著者: 藤田博一1 下寺信次1 氏原久充1 三野善央2 井上新平1
所属機関: 1高知医科大学神経精神医学教室 2岡山大学医学部衛生学講座
ページ範囲:P.1003 - P.1009
文献購入ページに移動これまでEE研究は,家族が患者に与える影響を主に調べてきた。その逆に,家族から向けられる感情を患者がどのように受け止めるかという点についての研究は数少ない。その中では,研究は2つの方向に分けられる。1つは,患者がEEをどのように認知しているかを測定しようとする研究である。1988年にColeらは,Level of Expressed Emotion(LEE)という60項目からなる質問紙による検査を開発した1)。これは,家族面接によってEEを測定していたそれまでの方法と違い,患者側の視点に立ったより直接的な方法である。より簡単に,また家族の協力がなくてもEEを評価できる点で便利な方法である。1990年には,Kazarianら8)が,LEEとCamberwell Family Interview(CFI)の全点数には関連があると述べている。1997年に,Gerlsmaら4)は,26人の外来でのうつ病患者と対照者を比較し,LEEとうつ症状,人間関係の不満,ストレスへの対処法と関連していたことを示している4)。
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