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ネモナプリドによる胆汁うっ滞型肝障害
著者: 長嶺敬彦1 村田正人1 阿部彰1 池田まな美1 大賀哲夫1 岡村功1 添田光一郎1 本間純子1 渡広子1 和田方義1
所属機関: 1清和会吉南病院
ページ範囲:P.79 - P.81
文献購入ページに移動ネモナプリドはベンザミド誘導体であり,D2-ドパミン受容体遮断作用に基づく抗精神病薬である。本邦では1991年より一般臨床に使用され,肝機能障害の頻度は0.1%から5%未満であり,その大多数は血清トランスアミナーゼの軽度上昇である。
今回筆者らはネモナプリド服用開始後約1か月して,著しい皮膚の黄染と全身掻痒感が出現し,ネモナプリドがその原因と考えられた症例を経験した。文献検索上,ネモナプリドによる胆汁うっ滞型肝障害は見当たらないので,若干の考察を加えて報告する。
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