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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻11号

2000年11月発行

文献概要

研究と報告

女性覚せい剤乱用者における摂食障害の合併について(第1報)

著者: 松本俊彦12 宮川朋大1 矢花辰夫1 飯塚博史1 岸本英爾1

所属機関: 1神奈川県立精神医療センターせりがや病院 2横浜市立大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.1153 - P.1160

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【抄録】 女性覚せい剤乱用者102例を対象として,摂食障害合併の実態とその臨床的特徴を調べた。その結果,摂食障害合併は21例(20.6%)に認められ,その病型は神経性大食症,排出型が最も多く17例であった。合併例の特徴としては,吸煙摂取による使用,ダイエット目的での使用が多くみられ,手首自傷・大量服薬の既往を持つ症例が多かった。初診3か月後の覚せい剤使用状況は摂食障害の有無で差はなかったが,他の物質乱用への移行が多く,移行の背景には,体重コントロールへの固執に基づく一種の薬物探索行動が推測された。また,合併例の大半は入院中に食行動異常を呈して治療中断の原因となっていた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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