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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻12号

2000年12月発行

文献概要

シンポジウム ライフサイクルと睡眠障害

壮年期・老年期の睡眠障害

著者: 清水徹男1

所属機関: 1秋田大学医学部精神科学教室

ページ範囲:P.1333 - P.1340

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はじめに
 成人にみられる内因性睡眠障害の代表的なものとして,睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome;SASと略す)と,むずむず脚症候群(restless legs syndrome;RLSと略す),および,RLSと合併することが多い周期性四肢運動障害(periodic limb movement disorder;PLMDと略す)が挙げられる。これらの病態は,昼間の眠気,過眠と夜間の睡眠障害をもたらす原因として重要なものである。ところが,高齢者ではこれらの病態が著しく高い頻度でみられ,かつ,それらの病態が何らの自覚症状とも関連しないという不思議な現象がみられる。また,夢の表出として異常行動を発現させる病態,すなわち,REM睡眠行動障害(REM sleep behavior disorder;RBDと略す)がしばしばみられるようになる。このように,加齢は睡眠構築に大きな変化をもたらすばかりではなく,さまざまな睡眠障害の頻度にも大きな影響を与えるものである。ここでは各病態について解説し,次いで,高齢者におけるそれらの病態について壮年期のそれと比較して解説を加えることとする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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