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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻2号

2000年02月発行

文献概要

研究と報告

炭酸リチウムが奏効した周期性緊張病の1例

著者: 岡部ゆり子1 佐々木司23 原藤卓郎4

所属機関: 1東海大学医学部精神科学教室 2東京大学保健管理センター精神科 3帝京大学溝口病院 4吉祥寺病院

ページ範囲:P.137 - P.140

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【抄録】 幻聴を伴う昏迷状態を年に数回,20年以上にわたり繰り返した1例を報告する。様々な神経遮断薬が長年投与されたが効果は得られなかった。脳波では全般両側性のδ波混入とbuild-upが,MRIでは側脳室の拡大が認められた。また状態悪化時にTSHの軽度上昇が観察された。興奮やその他の躁的異常行動は認められなかったが,炭酸リチウムが再発予防に著効を示した。神経遮断薬の減量は状態を悪化させなかった。精神病像とともに昏迷状態や緊張病状態を反復する患者の薬物療法を考えるうえで興味深い例と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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