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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻2号

2000年02月発行

短報

妄想的に不眠を訴えた初老期うつ病の1例

著者: 都甲崇1 高橋恵1 大谷健1 小島克夫1 遠藤桂子1 小阪憲司1

所属機関: 1横浜市立大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.145 - P.148

文献概要

 高齢者は不眠を訴えることが多く,その出現頻度は自覚的な睡眠評価に基づく疫学調査によると15〜50%とされている8)。高齢者の不眠の原因としては,加齢による生理的変化,身体疾患の罹患,痴呆やうつ病などの精神医学的要因や社会生活の変化などの環境要因が考えられるが,加えて,客観的所見を欠くにもかかわらず妄想的に不眠を訴える例もあり,その診断,治療は困難であることも少なくない。今回,我々は妄想的な不眠の訴えに対して睡眠ポリグラフィ(polysomnography;PSG)を含めて検討し,治療を行った初老期うつ病の1例を経験した。我々の知るかぎり本邦でこのような症例の報告はなく,貴重な症例と思われたので,若干の考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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