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ビペリデン減量や中止で不眠が出現した精神分裂病の2例
著者: 広瀬茂宏1
所属機関: 1福井県立精神病院
ページ範囲:P.210 - P.211
文献購入ページに移動 抗精神病薬治療中に出現する錐体外路症状を治療あるいは予防する目的で,抗コリン剤が併用されることが臨床では多い。抗コリン剤の長期投与が遅発性ジスキネジアを誘発する可能性については,異論もある1,6)ものの,漫然と抗コリン剤を長期間投与し続けることは一般に勧められてはいない9)。また,抗コリン剤投与の見直しで,不要な例が多かったという報告7,8)もある。そこで,抗精神病薬治療中にビペリデンを減量あるいは中止したところ,不眠が出現した精神分裂病の2例を報告する。これらにはアカシジアをはじめとする錐体外路症状は伴っていなかった。
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