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「第18回日本痴呆学会」印象記
著者: 水上勝義1
所属機関: 1筑波大学臨床医学系精神医学
ページ範囲:P.212 - P.213
文献購入ページに移動 第18回日本痴呆学会は,熊本大学医学部神経精神医学教室教授宮川太平会長のもと,1999年10月7,8日に熊本市産業文化会館で開催された。痴呆というテーマのもと,基礎から臨床にいたるあらゆる分野の研究者が一堂に会し,その研究成果が発表される本会では,我が国における痴呆研究の最前線を一望することが可能である。参加者は309名であったが,今回は学会員に加えて,老人病院や老人福祉施設関係者などの会員以外の方たちの参加も多く,これも痴呆の解明,治療法の開発に対する本学会への期待の高まりを反映しているといえよう。
プログラムは特別講演,会長講演,シンポジウム,一般演題で構成された。特別講演では,石井毅氏(相模台病院)が「わが国のアルツハイマー病研究について」という題で講演された。組織化学的に老人斑のアミロイドが酸性粘液多糖に似た染色性を示すことを見いだし,脳幹部,視床下部の諸核における神経原線維変化の分布を検討し,神経原線維変化とアミン作動性神経細胞との関連について報告し,さらに老人斑における免疫反応を見いだした,氏自身の研究史を中心に本邦におけるアルツハイマー病研究の歴史が紹介された。会長講演では,宮川会長が「アルツハイマー病の血管要因」と題し,アルツハイマー病脳でみられるアミロイド沈着が組織学的に微小血管と密接に関連する,いわゆるアミロイドの血管由来説を支持する光学顕微鏡および電子顕微鏡による詳細なデータを示された。
プログラムは特別講演,会長講演,シンポジウム,一般演題で構成された。特別講演では,石井毅氏(相模台病院)が「わが国のアルツハイマー病研究について」という題で講演された。組織化学的に老人斑のアミロイドが酸性粘液多糖に似た染色性を示すことを見いだし,脳幹部,視床下部の諸核における神経原線維変化の分布を検討し,神経原線維変化とアミン作動性神経細胞との関連について報告し,さらに老人斑における免疫反応を見いだした,氏自身の研究史を中心に本邦におけるアルツハイマー病研究の歴史が紹介された。会長講演では,宮川会長が「アルツハイマー病の血管要因」と題し,アルツハイマー病脳でみられるアミロイド沈着が組織学的に微小血管と密接に関連する,いわゆるアミロイドの血管由来説を支持する光学顕微鏡および電子顕微鏡による詳細なデータを示された。
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