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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻4号

2000年04月発行

文献概要

研究と報告

直腸悪性カルチノイド腫瘍によるparaneoplastic temporal epilepsyと考えられた1例

著者: 松岡豊1 新垣浩1 田中邦明1 上田諭2 中林哲夫2

所属機関: 1東京都多摩老人医療センター精神科 2東京医科歯科大学神経精神医学教室

ページ範囲:P.373 - P.378

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【抄録】 症例は55歳女性。直腸悪性カルチノイド腫瘍術後,約2か月半後に自動症を伴う複雑部分発作とそれに関連したせん妄を呈し,その後痴呆状態に至り,術後約6か月後に腫瘍の局所再発を来した。本症例は画像所見,髄液所見よりカルチノイド腫瘍の中枢神経系への直接的障害は否定的で,亜急性の経過,精神症状より術後に残存していたカルチノイド腫瘍の遠隔効果であるparaneoplastic limbic encephalitisが疑われた。画像所見上,最初病変は認めなかったが,20日目の頭部MRIでは両側側頭葉内側・海馬において,FLAIR法で高信号を示し,69日目には同部位のFLAIR法で高信号の消失および海馬の萎縮という変化を認めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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