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タンドスピロンは我が国で開発されたセロトニン(5-HT)1A受容体のpartial agonistで,欧米で使用されているブスピロンと同じazapirone系に属する抗不安薬である3)。現在,我が国で神経症,心身症に使用されている。一方,タンドスピロンには抗うつ作用もあるといわれており,うつ病に対する臨床使用も期待されるが,今のところ内因性うつ病に対する報告はほとんど認められない。今回筆者は,副作用のため従来の抗うつ薬が使用できず,頻回にうつ病相を繰り返す症例にタンドスピロンを単独投与したところ,うつ病相が抑制された症例を経験したので報告する。
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